ぴかるのカルテ

リハビリの作業療法士がいかにくだらない毎日を過ごしているかを綴ります(笑)

カッパーでパッカーン

どうも。ぴかるですよ。

ドライブ中、たまたま近くを通りがかって寄ったリサイクルショップ。

いやー、ほんとは買う気なんてさらさらなかった。棚のスペースないよーまじで。

上手く行きゃヤフオクで近々1足落とすつもりでしたがその分に残してたスペース食いつぶしちゃうよー。

 

買ってそのままの写真。

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レッドウイング9111

6インチクラシックラウンド

カッパー ラフ&タフ

2011年製

 

乾燥しまくり、ほこりかぶりまくり、汚れまくり、緑青出まくりです。

だが安かった。カビもなかった。致命的なキズもなかった。

サイズもジャスト。

そしてなにより、カッパー ラフ&タフは未体験だった。

そりゃ買うよねー。

あ、ちなみにこのモデルはHEROでキムタクが履いてたらしい。うちのブーツの中では貴重な、現行ラインナップにもまだある、新品で買おうと思えば買えなくもないモデルです。

 

カッパー ラフ&タフはオイルドレザーの銀面(表皮)をやすって毛羽立ちをつくっているヌバックレザーのこと。新品でもエイジングしたような風合いがウリの革種です。

正直1度は体験したかった革種でした。

 

今回9111を仕入れたことで、前からやりたかったことをやろうと思った。

丸洗いである!

ネットとかでやってる人いるけど、型くずれしただの、オイル染みが出来ただの、盛大にカビただの、失敗談も沢山あって今まで挑戦はしなかったのだけど、今回ちょっとやってみたいなと。

あと、前からやりたかったモデルがもう1つ。f:id:rupica0113:20230703140837j:image

レッドウイング1905

6インチクラシックモック

ホーウィン社クロムエクセル

2005年製

 

こいつも買ったときはすんごい汚かった。ステインリムーバーで汚れ落としてから履いてるけどもやっぱり他のに比べると黒ずみというか汚れ感はなかなかなのである。もしこの写真で綺麗に見えるのであれば、それは写真映りがいいカメラ美人なだけである。

せっかくだから新入りと一緒に水洗いをほどこす。

ちなみに現行モデルに1907というものがあるんだが、100周年限定モデルの1905と身なりは全く同じだけどこいつはカッパーラフ&タフが使われている。何の因果か、発売時期によっては革兄弟になってたかもしれない靴たちである。せっかくなので洗うついでに違いを見てみたい。

 

今回どぶ漬けはせず表面だけの洗いを施した。

革好きには怒られるであろう内容が続くので心して読んで頂きたい。

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今回使用した洗剤は、ドンキで買ったゴートミルクボディシャンプーである。普段わたくしの身体を洗っているやつである。これ、2リッターもあるからなかなか減らないのでこの機会に使ってみた。

死んでようが生きてようが肌である点では同じなので、ある意味自分の肌でパッチテスト済ということで。今回、泡立てて化繊ブラシで小学校の上靴ばりにゴシゴシやったわけだけど、9111ならまだしも、1905でも革が溶けたり必要以上に染料が抜けることは無かった。正直ドブ漬けしないなら最高に安上がりだしこれで良いのではないか。

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日陰で自然風を浴びつつ乾かしているところ。

靴の中は洗っていないのですぐにシューツリーを入れて型くずれを予防。外観が乾いたら後で除菌シートで拭く。

この写真をみて驚くことに、2足の色味がそっくりである。てかほぼ同じ?

黄色味と赤銅のムラ感のある雰囲気。

9111は起毛によりザラつきがある。

1905は起毛はなくスムースレザーだ。ほんとは起毛が寝ているだけでほんとはラフ&タフなのか?と思ったが肌理やら起毛のなさからしたらやっぱり違う。もしかしたらクロムエクセルでは無いのかもしれないがなにしろマニアックなモデルすぎてネット調べても情報がなさすぎるのだ。詳しい人教えて。

もしかしたら染料だけは共通なのかもしれない。

 

家族は2足並べて乾かしてるのを見て「なんで同じの買ってんの?」と言っていた。全然違うやん!と思いつつも、ガンダムとZとZZの見分けがつかない人の原理と同じか。ガンダムガオガイガーマジンガーZぐらい違わないと解ってはくれないようだ。

興味が無い人にはただの中古の小汚ねぇ靴である。絶対かっこよく生まれ変わらせてやるからなー!

 

さて、丸洗いにより油分がリセットされ、完全乾燥までいってしまうと革が固くなってしまう。その前に半乾きで油分を入れていく。

うちにはデリケートクリームがない!

これは失態である。

ちなみに1905は別にいいんだがラフ&タフは元々しっとり系のツヤなしである。ネットではあえてツヤありカスタムで楽しんでる人もたくさんいる。

今のところ干してる時に偶然気付いた色味がおなじ兄弟靴ということで、ツヤあり1905とツヤなし9111という差別化をしたいなと考えている。

なので乾燥途中のオイルアップでラナパーやらコロニル1909などを使うと大なり小なりツヤが出てしまう。

そこで苦肉の策だが、

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にゅーとろじーな~

グリセリンならツヤは出ないやろということで半額で買ってた未開封のこれを泣く泣く投入。

あとから知ったのだが、どうやらグリセリンを使用するのは割とヴィンテージ革靴業界ではよくあるらしい。偶然にもあながち的はずれではないようだ。

クリームだから塗りやすい。最初はベタつくものの、ブラシで馴染ませると気にならなくなった。

何も塗らないが多分一番悪いと信じて塗りたくる。

水洗い30分後と8時間後の計2回塗ってやった。

仕上げ乾かし中。

色が深くなったよ。ちょっと色味の差が出てきたかも。

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水分の乾燥後の仕上げ。

9111にはコロニルのヌバックテキスタイルボトル無色。ツヤなし仕上げ。

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1905にはコロニル1909シュプリームクリームデラックス無色。ほどほどのツヤあり仕上げ。

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なんということでしょう、キチガイな匠によってこんなにも味のある雰囲気に!

2足ともホコリ被って埋もれてた感じには見えません。

今回補色は一切なし!汚れは一掃!

いやー、暴挙のような鬼メンテ受けてもめげないレッドウイングの懐の深さを感じました。

満足度星3つ!!

ごはん3杯×2!鱈の西京焼きもおまけ!なぐらい素晴らしい出来ではないでしょうか。

しつこい汚れには水洗いもいいですね。メンテの選択肢が広がりました。