ぴかる流革メンテ最新版
どうもどうも。
前回新品や中古での痛え硬ぇ問題について紹介しましたが、今日は革メンテを紹介します。
以前自衛隊で習った靴磨きを紹介しましたがアップデートしております。
また、革メンテとしているのには訳があって、靴磨き用品は全ての革製品に応用がきくのであります。バッグも財布もいけます。
同時に道具も紹介します。あくまでうちのやり方なんでおすすめのものとか、ここ間違ってるよとかあったら教えていただきたい。
今回のモデル
レッドウィング8111
アイアンレンジャー
革種はアンバーハーネス
中古で買った時から既に履きジワがエグい(褒めています)
うちのエイジングリーダー。
今日でてくる道具たち。
①準備
まずは、シューツリーいれます。わたくしは履いてない時は普段入れっぱなしなのでそのまま。
ダイソーで200円だからメンテの最中だけでも使うとシワの間にクリーム塗りやすいからおすすめよ。作業効率は大事。
ちなみにうちのはスタンダードプロダクツ700円。靴の数だけ買い占めました。
奥の左足がシューツリーあり。手前の右足がシューツリーなし。
靴紐をとりまーす。ちなみにこの靴はゴム紐仕様でございます。
何故って?めんどくさいからだよ(笑)
座敷とかでモタモタしたくないし。
あとベロにあの荒々しい紐跡が付きにくいことに最近気付いた。100均のじゃなければ割と最近のゴム紐も質感上がってきた印象。
②観察
意外とここ大事。よーく観察して、キズやスレの有無、補色の必要の有無を判断する。
③ホコリ落とし
馬毛ブラシを使ってホコリや砂を落としていく。羽(ハトメの付いてるとこ)の内側やウェルトまわりのくぼみは汚れが溜まりやすいのでしっかりやる。特に砂が残ると、あとの工程でクリーム塗ったりする時に傷つけてしまう恐れもあるのでここはしっかり。
馬毛ブラシは柔らかいからホコリ落とし向き。後で登場する豚毛ブラシはコシがあるからクリーム馴染ませ用にしてるよ。
④クレンジング
うちはモウブレィのステインリムーバーを使っています。よく振ってから布にちょいとだけ付けて全体をぬぐう。オラオラこすると革を痛めてしまうので優しく優しくやろう。
ステインリムーバーは汚れだけじゃなく前に塗ったクリームやらも落としてくれます。
ひん剥いてやるぜっ
うぇ、きったねぇ!!
すっぴんになりました。皆さんは間違ってもすっぴんの嫁や彼女にうぇ、きったねぇ!!とか言ってはいけません。
ギッタンギッタンにされますよ(笑)
で、すっぴんになった革は一時的につやがなくなります。補色がいらない人は⑥クリームへワープ。
⑤補色
観察したときに補色が必要と感じればここで補色をしましょう。
補色クリームには栄養剤も入ってます。
うちの補色クリームは基本これです。
コロンブス ブートブラック シルバーライン シュークリーム!
長い!
このクリームは顔料系のクリームです。
世の中のシュークリームは顔料系か染料系があって、違いとしては、例えばキズがあったとしてそこに塗るわけですけど、顔料はその上に色の膜を作るイメージ。染料はキズで見えてる色違いの部分そのものを染めるイメージ。
染料は何回もメンテ繰り返して徐々に染めていく感じだから顔料の方が見た目的には即効性あると感じている。
余談だけど、うちのブラックなブラックスミスの茶芯の出方が気に食わなくてリセットしたとき、染料だと茶を黒に染めてしまうのは後々大変困るので、黒で蓋をする顔料でやりました。茶芯隠しとかレアケースかもしれないけど参考までに。
余談だけどあんまりつま先のガリ傷茶芯って好きじゃないんだよ💦
茶芯好きの人以外にはただハゲ散らかしてるだけにしか見えないんだもん。
ハトメ周りとか、かかと周りの茶芯が好き。革の裁断面の端から茶がまばらに出てきて欲しい。チラ見せがいい。
つま先はじわじわ薄く透けてくるような出方を希望。もしくは黒のままでも全く構わない。
この感じ解ってくれる人いるかなあ?
で、補色ですね。指かペネトレイトブラシを使って塗る。ちなみにうちで使ってる色を革種別で紹介すると、
・ブラッククローム、ブラックプレーリー、ブラックフェザーストーン→黒
・ブラックチェリーフェザーストーン→バーガンディ
・オロラセット→カンパリ
・オロイジナル→ライトブラウン
・アンバーハーネス、ブライヤーオイルスリック→ブラウン
元の色に近付けるってならこんな感じかな?
自分の好みの色に寄せていきたいってんなら違うのを使うのも悪くない。カスタマイズ要素のひとつ。
元の色より暗い色を入れる時は注意。塗ったところが深い色になって目立つ。例えばオロイジナルにブラウン入れるとそこだけ目立つ。色選びを迷った時は明るめから攻めると失敗はしない。
あとは、白いステッチに補色クリームが付くと染まってしまうので要注意。やっちまった時はすぐにステインリムーバーを染み込ませた綿棒を使えばある程度大丈夫。時間が経ったやつは厳しいかもしれない。熟練者はどうしてる?白マジック?
さて、補色クリームが塗れたら指でやってる人は豚毛ブラシで馴染ませる。最初からペネトレイトブラシ使ってる人はそのまま馴染むまでこする。
色ごとにブラシは別々に持つことをおすすめする。明るい革に黒とか混じったら悲惨なんで。
うちは豚毛ブラシはこれ。無印良品だから数揃えやすくて、ブラシごとに黒とかライトブラウンとか目印つけてる。
⑥クリーム
次の工程にいく。
さっき補色したところには一応栄養が入ったものの、それ以外の部分はすっぴんです。
うちはこれを入れる。
コロニル1909 シュプリームクリームデラックス。
補色クリームは既にあるので色は無色さえあればいい。
成分はシダーウッドオイル、ラノリン、フッ素化炭素樹脂。
ジェル状で塗ったあとベタつかないので靴に限らずバッグ、革ジャン、財布にも愛用しています。
「しみわたる栄養、生まれるツヤ」
キャッチフレーズ通りにめちゃくちゃ浸透します。ツヤは控えめで自然な感じ、ロウは入ってないのでギラギラはしません。
多少乗せすぎたかなって時も伸びがいいのでシミとかになったことはありません。何も考えないで塗れます。
補色したところの上にもしっかり塗ります。
フッ化炭素樹脂には防水効果もあるのでまんべんなく溝までしっかり。
塗れたら豚毛ブラシで馴染ませます。靴全体に塗ってるのでわたくしはこの時1909専用に大きめの豚毛ブラシを使ってやります。
⑦乾拭き
よく馴染んだら乾拭きします。
布や使い古しTシャツもいいけど、わたくしはストッキングを使います。
ツヤの出方が全然違うんです。
終わったら紐を通しておしまい!
一連の工程でだいたい20分ぐらいかな?
だいたい4ヶ月に1回ぐらいやれば充分かなと。
最初の道具紹介で右2つの持ち手つきのブラシは、普段出かけた帰りに使ってるやつです。
馬毛ブラシで革のホコリ落とし、豚毛ブラシで靴底の汚れ落とし。靴箱にはしまわず棚に置く。
風通しが良ければオイルつゆだくでもない限りカビは生えません。
シューツリー常時入れておけば悪臭も放ちません。
いかに気合いをいれずに付き合えるかが革靴に飽きないかの別れ道だとおもうのですよ。