RW沼⑤フラットボックス降誕祭
ついに連投最後の1足となりました。
ついにうちにやってきましたよ!
全レッドウイングユーザーのみなさんが待ちわびたあいつですよ!
レッドウイング9060
ベックマンフラットボックス
ブラック クロンダイク
2022年製
ついに、キタ━(゚∀゚)━!!
雑誌で特集されても、YouTubeで絶賛されても、来る日も来る日も公式では在庫なしが続いた、あのフラットボックスが我が手に。
ようこそ。
まずは特徴から。
1905年にレッド・ウィング社を創業したチャールズ・ベックマンにちなんで名付けられた「ベックマンブーツ」は、社の創業期より存在したラウンドトゥのブーツを、今日の素材で再現したものです。
自動車がまだ普及しておらず道路の舗装が未発達であった当時、道端の土埃や泥から足を守ることができる6インチ丈のブーツは、オックススフォード(短靴)以上に日常的な靴として広く履かれていました。そして、その多くは、「先芯」を入れない「フラットボックス」仕様でつくられていました。「先芯」とは靴のつま先に、その形を維持するため入れる硬い部材ですが、これを入れない靴は、つま先まで柔らかく非常に履きやすいものだったのです。
ベックマン「フラットボックス」は、この当時の先芯を入れない6インチブーツを再現したものです。ベックマンと同じデザインのアッパー(靴の甲部)を、同じ「8番」ラスト(木型)を使用してつくったものです。先芯を入れる普通のブーツではつま先部分は形状が変わらない分、革が馴染む事はなくソールの反りもありませんが、「フラットボックス」仕様では先芯で固定されていないつま先の革は足に合わせて馴染み、ソールも自在に反るため通常のブーツにはない快適な履き心地となります。革の馴染みと共につま先が平たく沈んできて、独特の形状になっていきます。20世紀初頭~前半のアメリカのブーツによく見られたスタイルで、履き心地と共にこうした経年変化もこの「フラットボックス」の魅力です。
「フラットボックス」仕様のブーツは1960年代前半までよく見られました。その当時は#877のような先芯を入れる設計のブーツが「フラットボックス」仕様でつくられる事もよくあり、その履き心地を求める顧客からの特別な要望を受けてレッド・ウィング社が特別に仕様を変えてつくっていたようです。
ソールはミッドソールを使わないシングルソール仕様のグロコード・メダリオン・ソールとすることで柔らかなソールの反りを実現し、このブーツの特長である履き心地の良さを高めています。
この#9060のレザーであるブラック・クロンダイクは、ブラウンに染めたレザーに黒い塗膜をのせた、いわゆる「茶芯」のレザーです。かつて一般的であったブラックレザーを再現したものでもあります。履いていくうちに、キズや摩擦の多い部分から黒い塗膜の下の茶色の芯地が見えるという独特の経年変化を楽しめるレザーです。
一言で言うと、先っぽに芯がなくて柔らかいからつま先がほかのモデルにはない偏平なフォルムになるよ。茶芯も出ちゃうよ。
と、男のロマンに100%振ったモデルですね。
ただひたすらエイジングのことしか考えてない感じ。いや好きです。
ではレビューを。
硬ぇ。以上。
エイジングに全振りしただけあってそれなりの辛さがある。
ブラッククロンダイクは、革に分厚い油性塗膜がふんだんに塗りたくってある。しかも革は塗膜が乗りやすいように油分は控えめらしい。
だから硬い。硬い+硬いのダブルパンチでもうほんとに一見さんお断り状態なのだ。
うちに降誕したフラットボックスは2022年11月製造。飛び上がるほどの美品だったので、たぶん10回も履かれていないであろう雰囲気。
永らく入荷なくメルカリとかヤフオクで引くほどのプレミア価格だったころに比べたら多少マシにはなってきたものの、まだまだサイズによっては欲しい時に買えるほどではない程度には品薄。そんな中、流星のように現れ、破格の値段で買えた(それでも我が家のレッドウイングでは最高額)フラットボックスさん。いやフラットボックス様。
小指が当たって痛いよーとかそんなレベルじゃない。足がコンクリ詰めされてるかのように360°全部硬い。
つま先が潰れるおかげで足指は圧死しそう。
いやまじで。
ミズノのストロングオイルを内側にぬりぬりしながら頑張っている真っ最中であります。
外側は塗膜でがっちりガードされてクリームとかオイルとか入らないようなので、ドーピングするなら内側からしか無理ですな。
うち、たくさんブーツあるんで、死ぬまでに茶芯出ないかも(笑)
子孫に向けて遺言書いとこうかな。「フラットボックスのいい味出してね」って。
3345ブラックスミスと並べてみた。
茶芯仲間である。
「なに同じ靴2足買ってるの!」と怒られそうな写真だな(笑)
履かなきゃ分からないこの違い。
ブラックスミスは革種がブラックプレーリー。
ブラッククロンダイクに比べたらもうマシュマロである。
革も塗膜もやわらかいし茶芯もわりかし容易に出る。鍛冶師と言いつつ職人気質ではなく柔和で大変お優しくいらっしゃるのだ。鉄どころかスイーツを取り扱うレベルである。
この2足、どっち買おうかな〜の2択にはならない。黒い茶芯という共通点しかない平行世界の代物である。
悪口ばっかり言ってるけど、嫌いになった訳ではない。
ガチガチに硬いだけあって、フラットボックスの密着感というかホールド感はほかのモデルでは味わえない特別な感覚である。
つま先が薄くなることで足甲の前側も吸い付く感じで、なんと説明していいか、足と一体化する感じ。
足に馴染んだ時、この一体感が爆上がりするのが容易に想像出来る。
是非これから履く人はドンピシャなサイズを選んで欲しいと思う。
足に硬い殻をまとったような...
うん、カブトムシになれるよ(ง •̀_•́)ง
足だけカブトムシ。
足がむくんだとき破裂しそうになるのだけ気をつけて。
ということで最近お迎えした5足を紹介しました。
現在24足。ギリ月イチ履けるかなぐらい。
スチールラックが埋まってしまったので同じのを増設しました(笑)
ペール缶椅子に座りながらビール飲んで、ラックに並ぶブーツたちを眺める...身体の角度を変えて水槽を眺める...
あれ?
幸せかも。
最高に幸せでした(≧∇≦)b